万事

最近、自慢できる活動といれば、若干のデザインワークと、少々の雑文と読書と、ま、日々の音楽と、軽い踊りです。軽い踊りってなんだ(笑)こないだ、スケーターを見ていたら、横で友人が、エアスケーターとか言って、ひざをゆっくり左右にスライドさせておりました。美栗です。

最近読んだ本をたまーに書いてみます。
食べ物の表記がおいしそうなものは、たいてい好きと分かり、
組版の行間ツメツメのものは、たいてい読みづらく、時間がかかるのも分かった。
行間にある経済。

聖家族

聖家族

超オススメ!!!長ーい700ページ強の作品で、古川さんの音読?ライブ?を映像で先にみちゃうと引いちゃうので、読んだ後に見てください。東北に、ちょっとでもいたことがある人や、住んでいる人には、たまんない内容となっております。馬の話と鉄の話が最強に岩手!って感じでした。南部馬の血筋が、北海道には残っているという話は本当なのか?まー、びっくりしてください。歴史って、誰かが勝手に作ったものなんだなってはっきり分かります。でも、フィクションでもあります。歴史が?聖家族が?どっちもです。こってりした中華料理のような文体。サウンドトラックみたいな疾走感もあり。ベルカのような、じっとりとした歴史物の風情もあり。濃い、濃い、濃い、文章。
食べ物は、ラーメンばっかり。おばあちゃんのひじきハンバーグは感動的。

きんぴらふねふね

きんぴらふねふね

おいしいご飯の話がとっても短いけれども、みずみずしく、ときにおっさん臭く綴ってあります。
ご飯からたいてい始まってブーンといろんなところに行って戻ってきます。
文体は潔くて、あまりムダがなく、男前。
内容は、よく呑み、しっぽり手作りのつまみ、ご飯の話と、ちょっと人情味のあるエッセイ。
オチが毎度秀逸で、美しくすらあります。短編の終わり方で、こんなにザワっとさせられたのは初めてかもしれません。軽いエッセイなのだけれども、ベタっとしていないくて、それでいて温度のある、親近感のわく文章。「酒とつまみ」読者は必ず読むべきです。
この人は福島出身らしいです。グリーンピースご飯炊きました、これ読んで。
出てくるご飯は、ずいきから、糠漬け、お雑煮から、きんぴらごぼうまで。おなかが減りました。
寺尾紗穂「愛の秘密」を聞きながら、読みますと、またこれ絶品。

ニート (角川文庫)

ニート (角川文庫)

ほぼニートな僕には、とってもグっときました。若干定型のニート像かな?
絲山 秋子さんの文章も、ごつごつしていて、ザバザバときって捨てるような男前な文章。
ゴツゴツ進んでいく推進力ある文体で、人の気持ちを行間に勝手に挟まない文章は冷たく、
残る印象は、とても身体的で、熱っぽい。そして、急に女性を前面に出してくるところも意外で面白い。出てくるご飯は、店屋物とか、具なしのインスタントラーメンとか。すごくお酒を飲みます。

また書きます。
佐藤弘は、早く新刊を出すべきだと思うんだけどなー。なんとなく好きなんだけどなー。
何してんのかなー。クラブとかにいるのかなー。会ってみたいなー、佐藤弘。